今日は、実用的な文法力を身につけるためにお勧めの書籍
『仲本の総合的英文法講座』についてご紹介します。
この書籍は現在、絶版ですが、Kindle Unlimitedにて無料トライアル30日、その後は月額980円で読み放題です。是非検索してみてください。
まず、現代の英語学習者が直面している課題から話を始めましょう。例えば、英文法の一般的な問題を考えてみましょう。
He doesn’t know when Tom ( ) .
①will come ②comes
この問題に対して一般的には次のような解説がよくみられます。
「時を表す副詞節では通常、未来のことであっても現在形が用いられるが、本問では、whenはknowの目的語となる名詞節を形成するため、willの使用が適切である。正解は①である。」
また、次のような英文解釈も一般的です。
How we view things is affected by our experiences.
これを読む際には、「Howが導く節の範囲を理解し、節の中には動詞が一つしかないので、isを見つけた瞬間にこれを文の動詞として確認し、それが名詞節の範囲を形成し、それが主語であると確信する」と考える。
このような解説は理解しづらいですよね？ しかし、実際には多くの英語学習者がこのような状態で学んでいます。
何が起こっているのかを簡潔に説明します。
「副詞」や「節」などの用語は重要ですが、多くの教材がこれらの用語を不適切に使っているため、英語学習者は意味を理解せずに勉強しています。これではいつまで経っても文法を理解できません。これが現在の学習現場で頻繁に起こっていることです。
これらの基本的な用語を学ぶことの重要性を、英語学習者に強調して教える必要があります。
そして、『仲本の総合的英文法講座』は、このような重要な内容を伝えるための文法解説書です。それでは、具体的に内容を見てみましょう。
「品詞の学習は、理解が深まることでコストパフォーマンスが向上する。では、なぜ私たちは「品詞」を学ぶ必要があるのか？」
この本はそもそも論から、基礎を面白おかしく、そして重要性を強調しながら解説しています。例えば、この書籍から引用しますと、「品詞の勉強をしたって、品詞で瀕死(T_T)状態になることはなく、かえってコストパフォーマンスが上がるのだ、と強調したいのです。それでは、いったい何のために私たちは「品詞」を学ぶ必要があるのでしょうか？」という部分です。
英語学習の際にしばしば見落とされがちなのが、文法用語の実用的な理解です。たとえば、動詞や名詞、形容詞など基本的な品詞の理解が浅いと、英文を正確に解釈することが困難になります。この書籍はそうした基本的な問題点に対して、非常に実践的なアプローチを提供しています。
この本が特に力を入れているのは、文法用語をただ暗記するのではなく、それをどのように使って英文を解析するかという点です。文法用語の適切な使い方を学ぶことで、英文の深い理解が可能になります。たとえば、前述の「when」を使用した文では、副詞節と名詞節の違いを理解することが重要です。「when」が導く節が、動詞「know」の目的語として機能しているため、未来形の「will」を使用することが適切となるのです。このように、各文法用語の機能を具体的な文脈で捉えることが、英語力向上の鍵となります。
また、英語学習において重要なのは、文法知識を実際の読解や会話に活かす能力です。この書籍では、実際の英文を用いて、どのようにして文法知識を実践的に使うかを示しています。例えば、複雑な長文読解においても、文の構造を理解し、文法用語の知識を活かすことで、文の意味を正確に捉えることができるようになります。
最終的に、『仲本の総合的英文法講座』は、英語を学ぶすべての人々にとって、文法学習の新たなアプローチを提供しています。この書籍が示す通り、文法はただの規則の羅列ではなく、言語を理解し、効果的に使用するための強力なツールです。学習者がこれを理解し、適切に活用することで、英語の壁を乗り越えることが可能となります。
最後に、この書籍がKindle Unlimitedにしかないことは、確かに大きな欠点ですが、それでもこの書籍の価値は非常に高いと言えます。ぜひ、一度、読んでみてください。
